浴衣のりづけで劇的変化!自宅でパリッと仕上げる方法

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浴衣のりづけで劇的変化!自宅でパリッと仕上げる方法

こんにちは。きもの風雅 -Kimono & Me-のたくゆきです。

夏のイベントといえばやっぱり浴衣ですよね。お気に入りの浴衣を着てお祭りや花火大会に出かける時間は、本当に特別なものです。でも、いざ浴衣を着ようとしたときに「なんだか全体的にクタッとしているな」「襟元がよれてだらしなく見えてしまうかも」と不安になったことはありませんか。せっかくお気に入りのデザインを選んでも、生地がヨレヨレだと着姿の美しさが半減してしまいますよね。そんな悩みを一発で解決してくれるのが浴衣のりづけです。自宅で簡単にお手入れができるようになると、まるでクリーニング店から戻ってきたばかりのような、パリッと美しい浴衣姿をいつでも楽しめるようになりますよ。この記事では、初心者の方でも失敗しないのりづけのコツをわかりやすくお届けします。お気に入りの一枚をビシッと仕上げて、夏の街へ出かけましょう。

  • 浴衣にのりづけをすることで得られる見栄えや着崩れ防止のメリット
  • 自宅で使える洗濯のりの種類とそれぞれの仕上がりの特徴
  • 洗濯機や手洗いで失敗せず均一にのりづけを行う具体的な手順
  • シーズンが終わってから長期間保管する際の正しいお手入れ方法
目次

浴衣のりづけを行うメリットと事前準備

浴衣のお手入れにおいて、のりづけは必ずしも必須の工程ではありません。最近ではのりづけをせずに柔らかい風合いのまま着る方も増えています。しかし、実際にのりづけをした浴衣に袖を通してみると、その着心地と見栄えの良さに驚くはずですよ。ここではまず、なぜ浴衣のりづけがおすすめなのか、その具体的な魅力と準備段階で知っておくべきポイントについて詳しく掘り下げていきましょう。浴衣の歴史や基本的な知識(出典:浴衣とは?意味や由来・特徴をわかりやすく解説)を知ると、さらにお手入れの大切さが実感できますよ。

浴衣にのりづけをする魅力と驚きの効果

美しい衿元とシルエットになった浴衣姿の女性のイラスト
※イメージ画像

浴衣にのりづけを施す最大の魅力は、なんといってもその凛とした美しい佇まいにあります。のりづけをされた生地は繊維の一本一本がシャキッと立ち上がり、着用時に余計なシワが寄りにくくなります。特に風が吹いたときや歩いたときに、裾のラインがパラパラと乱れず、ストンと綺麗に落ちてくれる感覚はとても心地よいものですよ。おはしょりや背中のシワもしっかりと伸びるため、後ろ姿まで隙のない上品な印象を演出できるのが嬉しいですね。

さらに、のりづけには着崩れを防ぐという実用的な効果もあります。のりが効いた生地は適度な摩擦と張りを持つため、帯を締めたときに滑りにくく、着付けの位置がピタッと決まりやすくなります。歩いているうちに衿元がはだけてきたり、おはしょりがたるんできたりするのを防げるので、普段あまり着物を着慣れていない初心者の方にこそ、ぜひ試してほしいお手入れ方法なんです。

また、生地自体のコシが強くなることで、体のラインを程よくカバーしてくれる効果もあります。特に柔らかい薄手の浴衣は、補正(タオルを体に巻く作業)が十分にできていないと、体型の凸凹がそのまま表面に出てしまいがちです。しかし、のりで適度な硬さを持たせることで、余計な肉感を拾いにくくなり、すっきりとしたスマートな着姿を維持しやすくなりますよ。体型をすっきりと見せることで、着痩せ効果も期待できるのがのりづけの隠れたメリットなのです。

のりづけによる主なメリットまとめ

  • 生地にハリが出て、立ち姿や歩き姿のシルエットが格段に美しくなる
  • 着付けの際に滑りにくくなり、時間が経っても襟元や帯が崩れにくい
  • 繊維の表面がのりで保護されるため、汗やホコリなどの汚れが直接付きにくくなる
  • 肌と生地の間に適度な空間が生まれ、汗をかいても肌に張り付かず涼しく過ごせる
  • 生地の張りが補正効果を生み、お腹まわりや背中の余計なシワや凸凹を目立たせなくする

また、のりは繊維の表面を極薄い膜でコーティングしてくれる役割も持っています。これにより、お出かけ中の汗やホコリ、食べこぼしなどの汚れが直接浴衣の繊維まで染み込むのを防ぐことができるのです。汚れてしまっても、次回の洗濯時にコーティングされたのりと一緒に汚れが洗い流されやすくなるため、お気に入りの浴衣を長持ちさせる防汚対策としても非常に優秀ですよ。生地にコシが出ることで肌との密着が減り、風通しが良くなって涼しさを感じるというメリットもあります。綿や麻といった天然繊維は、のりとの相性が抜群に良く、吸湿性を維持しながらもしっかりとしたハリを再現することができます。

のりづけをしない場合との仕上がりの違い

のりづけをした浴衣と、していない浴衣では、見た目の印象が大きく異なります。のりづけをしていない浴衣は、生地がクタクタとしていて柔らかく、体型に沿いやすいのが特徴です。これはこれでラフでリラックスした部屋着のような着心地の良さはありますが、お出かけ着として着るには少しカジュアルすぎて、だらしない印象を与えてしまうことがあります。特に衿がへたってしまうと、どうしても首元が寂しく、くたびれた印象になりがちですよね。温泉旅館の浴衣のようになってしまうのを防ぎたいところです。

一方でのりづけをした浴衣は、新品の洋服を下ろしたときのような新鮮なシャキッと感があります。背筋が自然と伸びるような心地よい緊張感があり、街歩きでも高級感のある大人っぽい雰囲気を醸し出せますよ。また、のりの張りがあるおかげで、歩くたびに生地が適度にしなって綺麗なドレープを描きます。お祭りや花火大会などのカジュアルなシーンはもちろん、最近トレンドの和洋折衷コーデや、ちょっとしたおしゃれなカフェランチ、美術館めぐりなど、少しきれいめに見せたい大人の夏のお出かけには、のりづけされた浴衣が圧倒的に映えます。

のりづけをしていない浴衣は、座ったときや歩いたときに細かくて細かい「みすぼらしい小ジワ」が無数に入りやすいという弱点もあります。対して、適度なのりが効いていると、座りシワなどは大きな波のようなシワとして入るものの、立つと自重でスッと伸びやすく、一日中清潔感を保ったまま過ごすことができます。浴衣の良さである清涼感や伝統的な美しさを最大限に引き出すためには、適度なのりづけが欠かせない要素なのかなと感じます。

のりづけ前に知っておきたいデメリット

ここまでメリットをお伝えしてきましたが、のりづけにはいくつか知っておくべきデメリットや注意点もあります。まず、のりが効きすぎると生地がゴワゴワと硬くなりすぎてしまい、肌が擦れて痛く感じることがあります。精度高く均一に行わないと、のりがダマになって残ってしまうこともあるため注意が必要です。特に首回りや手首など、皮膚が薄い部分に硬いのりが当たると不快感に繋がることがあるため、のりの量や濃度は適切に調整することが大切です。最初は少し柔らかめに仕上げてみて、徐々に自分の好みの硬さを探していくのがおすすめですよ。また、硬すぎる浴衣は動きにくさを生む原因にもなります。

さらに、のりを多量に使用すると、繊維の隙間が塞がれてしまい、通気性や吸湿性が低下することがあります。夏場の蒸し暑い日に風が通らなくなると熱中症のリスクを高めることにもなりかねないため、「とにかく硬くすればいい」というわけではありません。汗をしっかり吸い取りつつ、快適に過ごせる絶妙なバランスを目指す必要があります。また、自宅でのりづけを行うと、作業スペースが必要になったり、シンクや洗濯槽を掃除する手間が発生したりするのも小さなデメリットといえます。

そして、最も気をつけなければならないのが長期保管時のリスクです。のりは有機物であるため、湿気を含んだ状態で長い間タンスにしまっておくと、カビが発生したり虫に食われたりする格好の原因になってしまいます。特に天然ののりを使用している場合はこの傾向が強くなります。のりづけをしたまま次のシーズンまで何ヶ月も放置するのは絶対に避けましょう。また、絞り染めや絹混の高級浴衣など、自宅での水洗いが推奨されないデリケートな素材については、無理に自宅でのりづけをせず、専門のクリーニング店に相談する方が安心です。

長期保管前の注意点

のりづけをした浴衣をそのまま長期間保管すると、カビや虫食い、変色の原因になります。シーズンが終わり、次に着る予定がしばらくない場合は、必ずのりを綺麗に洗い落とし、すっぴんの状態で完全に乾燥させてから収納してください。お気に入りの浴衣を守るための最も重要なルールです。

初心者におすすめの洗濯のりの種類と特徴

様々な種類の洗濯のりボトルやスプレーが並んでいる様子
※イメージ画像

自宅で浴衣をのりづけする際に使用するのり剤には、いくつか種類があります。それぞれ仕上がりの風合いや使い勝手が異なるため、自分のライフスタイルや求める質感に合わせて選ぶのがポイントです。ここでは代表的な3つのタイプをご紹介します。

のりの種類 主な特徴 仕上がりの質感 扱いやすさ
合成のり(PVA) 液状で水に溶けやすく、ダマになりにくい。最も一般的で入手しやすい。 しなやかで均一なハリ。適度な柔らかさを残した上品な仕上がり。 ★★★★★(初心者向け)
天然のり(デンプン) コーンスターチやタピオカ澱粉が原料。伝統的な仕上がりになるが、溶かすのにコツがいる。 パリッと極めて硬いハリ。本格的な和装らしい仕上がり。 ★★★☆☆(虫害に注意)
加工のり(耐洗濯性) シリコンなどが配合され、数回の洗濯でものり効果が持続する。 しっかりとしたハリが長持ちする。 ★★★★☆(保管前に要洗浄)

初心者の方に最もおすすめなのは、合成のり(PVA:ポリビニルアルコール)です。ドラッグストアなどで手軽に購入でき、冷たい水にもサーッと素早く溶けるためダマになる心配がほとんどありません。仕上がりもゴワゴワしすぎず、初心者でも均一に仕上げやすいのが特徴です。また、PVAは合成繊維や混紡の生地にも定着しやすいため、最近多いポリエステル混のモダンな浴衣にも使えます。

一方で、シャキッとした強めの硬さを追求したい方はコーンスターチなどのデンプンを使った天然のりが適していますが、こちらは水に溶かすのに温水が必要だったり、ダマを取り除くための濾し作業が必要だったりと、少し技術が必要です。さらにデンプンはダニや虫の好物ですので、使用後の丁寧なケアと保管時の管理を徹底する必要があります。まずは扱いやすい合成のりから挑戦してみるのがいいですね。

なお、昔は定番だった花王の「洗たく機用キーピング」などの洗たく機専用のり剤は、現在メーカーでの製造・販売が終了となっています。そのため、もし洗濯機を使った全体ののりづけを行いたい場合には、市販の液体PVAのり(一般的な工作用や洗濯用の透明な液体のりなど)を使用することになります。お使いの洗濯機がのり剤の使用に対応しているかどうかも、故障を防ぐために事前に確認しておきましょう。

アイロン時に便利なスプレーのりの選び方

全体を水に浸してのりづけする時間がない場合や、もっと手軽にお手入れを済ませたいときに活躍するのがスプレータイプののり剤です。代表的な商品としては「キーピング」などがありますね(出典:花王『キーピング』ブランドサイト)。スプレーのりは、乾燥した状態の浴衣に直接吹きかけ、アイロンの熱を当てることで糊成分を定着させるアイテムです。全体を硬くするのではなく、衿元や袖口、おはしょりのラインなど、シャキッとさせたい部分だけをピンポイントで補強できるのが大きなメリットです。

スプレーのりを選ぶ際は、「アイロン用」と明記されているものを選んでください。アイロンの滑りを良くする成分が含まれているものが多く、生地を傷めずにスムーズにしわを伸ばすことができます。また、スプレーの霧が細かく均一に出るものを選ぶと、シミやムラになりにくく綺麗に仕上がりますよ。トリガータイプのものやエアゾールスプレーなど、握りやすさやスプレーの広がり方に注目して選んでみてください。最近では、さわやかな香りが微かに漂うフレグランス付きののり剤も人気を集めていますよ。

ただし、濃い色の浴衣にスプレーのりを使用すると、のりの成分が白く浮き出てしまう「のり跡」がつくことがあります。これを防ぐためには、衣類から20cm〜30cmほどしっかり離し、一箇所に集中しないように全体に薄く円を描くようにスプレーするのがコツです。端の方に直接吹きかけすぎないよう注意しましょう。そしてアイロンをかける際は、必ずあて布(綿100%の薄い白い布)を上から重ねて、アイロンの熱によってのりが生地とあて布の間で滑らかに溶けて定着するように仕上げましょう。万が一、白くなってしまった場合は、再度水を含ませた布で拭き取るか、軽く水洗いをすれば落とすことができます。

自宅でできる簡単な浴衣のりづけ方法

それでは、実際に自宅で浴衣をのりづけする際の手順をステップバイステップで解説していきます。洗濯機を使う方法と、たらいを使って手洗いする方法、さらにはアイロンがけのコツまで、これを読めば迷わず進められるようになりますよ。道具の準備から干し方まで、一つひとつのポイントを押さえて、お気に入りの浴衣を美しく生まれ変わらせましょう。自分に合ったやりやすい方法を選んでチャレンジしてみてくださいね。ちょっとした工夫で、仕上がりの満足度が何倍もアップしますよ。

洗濯機を使って手軽に仕上げる具体的な手順

洗濯機に浴衣を入れておしゃれ着洗いを設定している様子
※イメージ画像

時間がないときや、手洗いが少し面倒に感じる方には、洗濯機を使ったのりづけ方法がとても便利です。洗濯機を汚してしまうのではと心配されるかもしれませんが、正しい手順で行えば問題ありません。ドラム式洗濯機や縦型洗濯機の一部機種では、のり剤を使用すると排水経路の詰まりやセンサーの誤作動など、故障の原因になる可能性があるため、のり剤の使用が制限されている場合があります。作業を開始する前に、必ずお手持ちの洗濯機の取扱説明書を確認してくださいね。

洗濯機でののりづけ手順

  1. 浴衣をきちんと畳み(袖畳みなど)、大きめの洗濯ネットに入れます。
  2. 中性洗剤(おしゃれ着用洗剤)を使用し、「ドライコース」や「手洗いコース」などの優しい水流で洗濯・すすぎを行います。
  3. 最後のすすぎの水が溜まったタイミング、またはすすぎが終了した時点で運転を一時停止します。
  4. 洗面器などの別容器で、適量の水(200ml〜500ml程度)に洗濯のり(ボトルの規定量を参考。浴衣1枚あたり約50ml〜100ml)をしっかり溶かした「のり液」を作ります。
  5. 作成したのり液を、洗濯槽の洗剤投入口ではなく、洗濯槽内に直接まんべんなく流し込みます。
  6. 浴衣全体に行き渡るように軽く手で押すか、洗濯機を数十秒間だけ運転させて軽く攪拌します。
  7. そのまま3〜5分ほど浸して、繊維にのりをじっくり吸着させます。
  8. 脱水設定を「30秒〜1分」の極めて短い時間に手動で変更し、脱水を行います。脱水が終わったらすぐに取り出します。

洗濯のりを洗濯機に投入する際は、原液のまま直接浴衣にかけるとムラやシミの原因になるため、必ず別の桶などで水にあらかじめ薄めてから洗濯槽に入れるようにしてくださいね。また、脱水時間は絶対に長くしないことが鉄則です。しっかり脱水してしまうと、のりが効いた状態で細かいシワがグシャグシャに固まってしまい、乾いた後にアイロンをかけてもシワが取れなくなってしまいます。水が滴らない程度に軽く水分が抜ければ十分ですので、脱水が始まったら洗濯機の前で待機して、30秒ほどで強制的に停止させて取り出すようにしましょう。

さらに、洗濯機でのりづけを行った後は、洗濯槽内にのりの成分が薄く残っている可能性があります。そのまま次の洗濯(特に大切な衣類や黒い服など)を行うと、衣類にのりが付着して硬くなったり白いシミになったりすることがあります。のりづけ作業が終わったら、洗濯ネットから浴衣を取り出した後、すぐに洗濯槽内を水で一度空洗い(「槽すすぎ」や「槽クリーン」運転)するか、濡れタオルでドラムやパルセーターの周りを綺麗に拭き取しておくことを強くおすすめします。このひと手間で、家族の洗濯物とのトラブルを防ぐことができますよ。

洗面台やたらいで丁寧に行う手洗いの手順

お気に入りの浴衣を傷めず、のりの固さも細かくコントロールしたい場合は、たらいや洗面台を使った手洗いでののりづけが最も確実で安全な方法です。手間は少し増えますが、浴衣の状態を見ながら優しく作業できるため、型崩れや色落ちの心配を減らすことができますよ。高級な浴衣や、デリケートな染めが施された浴衣をお手入れする際は、ぜひこの手洗いを選択してくださいね。

まず、綺麗に洗ってすすぎまで終えた浴衣を用意し、軽く押し絞って余分な水気を切っておきます。次に、大きめのたらいや洗面台のシンクに、浴衣がしっかりと水に浸かる程度の清潔な水を張ります(約5〜10リットルが目安です)。そこに洗濯のりを少しずつ加えながら、手のひらでかき混ぜて完全になじませます。のりの量は、しっかり硬めにしたいなら多め(水に対してのり3%程度)、しなやかにしたいなら少なめ(水に対してのり1%程度)に調整します。製品パッケージの指示をよく確認しつつ、最初は目安より少し少なめにして様子を見るのが失敗を防ぐコツです。

のり液が準備できたら、畳んだ状態の浴衣を静かに浸します。上から両手で優しく「ギュッギュッ」と押し洗いをするようにして、のり液を繊維の奥までしっかりと染み込ませます。全体にムラなくのりを行き渡らせるために、途中で一度浴衣を裏返して、裏面からも同様に優しく押し込みましょう。全体にのりが行き渡ったら、そのまま約3分から5分ほど置いてのりを馴染ませます。時間が経ったら浴衣を静かに取り出し、洗濯ネットに入れて洗濯機で30秒ほど脱水するか、大きめのバスタオルに挟んで余分な水分を吸い取る「タオルドライ」を行います。ねじり絞りは生地を傷め、激しい型崩れを引き起こすので厳禁ですよ。

バスタオルを使ったタオルドライを行う場合は、床に大判のバスタオルを広げ、その上に軽く水気を切った浴衣をシワにならないよう平らに置きます。さらにその上からもう一枚のバスタオルを重ね、全体を優しくロール状にくるくると巻いていきます。その上から手のひらで優しく押したり、軽く上から踏むようにして水分をバスタオルに吸わせます。この方法は、洗濯機の遠心力によるシワの発生を完全に防ぐことができるため、より滑らかで美しい仕上がりを目指す方には非常におすすめのテクニックです。

きれいに仕上がる干し方とアイロンがけ

和装ハンガーに掛けられた浴衣に丁寧にアイロンをかけている様子のイラスト
※イメージ画像

のりづけが終わった後の干し方とアイロンがけは、美しい仕上がりを決める非常に重要なプロセスです。のりが乾いていく過程で生地の形が決まるため、ここでの丁寧な作業が綺麗な着姿に直結しますよ。まず干すときは、袖をまっすぐ左右に伸ばせる「和装ハンガー(着物ハンガー)」を必ず使用してください。普通の洋服ハンガーを使うと肩のラインが崩れたり、袖に余計なシワが寄ったりしてしまいます。伸縮式のハンガーなら、袖口の端までピンと伸ばすことができるので最適です。

風通しの良い日陰に干し、干した直後に手のひらでパンパンと優しく叩いて全体のシワを伸ばします。特に衿や前立て、袖口の端などは手で引っ張って形を整えておきましょう。水分が下に滴るくらいの「濡れ干し」にすると、水の重みで細かいシワが自然と伸びて、アイロンがけがとても楽になります。直射日光に当てると色あせの原因になりますので、必ず陰干しにするか室内で扇風機を当てるなどして乾かしてくださいね。新しい洗濯表示(出典:消費者庁『新しい洗濯表示』)を確認し、陰干しマークがついている場合は特に注意しましょう。

シワをきれいに伸ばすプロの裏ワザ

浴衣が完全に乾ききる手前の「生乾きの状態」のときにアイロンをかけると、湿気のおかげでシワが驚くほどきれいに伸び、のりも生地にピタッと定着します。もし完全に乾いてしまった場合は、霧吹きで全体をまんべんなく湿らせてから、あて布をして中温から高温のアイロンを丁寧にかけてください。

アイロンをかける際は、浴衣の品質表示タグを確認し、素材に合った温度を設定します。綿100%の場合は中温〜高温(160℃〜200℃)で大丈夫ですが、ポリエステルや麻混などのデリケートな素材は低温〜中温(110℃〜150℃)に設定し、必ず白い綿のあて布を使用しましょう。のりの成分がアイロンの底面に付着して焦げ付くのを防ぐためにも、あて布は非常に有効です。衿、袖、身頃の順に、生地の織り目に沿って滑らせるように優しくかけていきます。万が一、アイロンの熱でテカリ(アタリ)ができてしまった場合は、すぐに冷たいスチームを当てるか、薄いクエン酸水をスプレーして乾いた布で優しく拭き取ることで、ある程度修復できます。アイロンが終わったら、余熱と湿気を完全に飛ばすために、しばらくハンガーにかけたまま部屋干ししておきましょう。

衿芯なしでも美しく襟を立たせるコツ

浴衣を着るときに多くの人が悩むのが「襟元がへにゃっとして、だらしなく見えてしまう」ことですよね。通常の着物では衿芯(えりしん)というプラスチックなどの芯材を衿の内側に入れますが、浴衣には衿芯を入れる掛け衿の隙間がない仕立てのものも多いですし、夏の浴衣に芯を入れると首元が熱く感じられることもあります。そんなときに役立つのが、のりを使った部分的な補強です。衿元がシャキッと決まると、顔まわりがすっきり見えて引き締まり、視覚的な小顔効果や上品な大人の色気を演出することができますよ。

襟元をシャキッと立たせるには、全体へののりづけとは別に、アイロンをかける際にスプレーのりを襟部分にだけ重ねて使用するのがポイントです。まず、浴衣をアイロン台に広げ、衿の裏側(着用時に首に当たる部分)と、表側の衣紋を抜く(衿の後ろを引き下げる)部分を中心に、スプレーのりを軽く吹きかけます。その後、当て布をしてアイロンで上からギューッと押しつぶすように熱をあてます。滑らせるのではなく、プレスするように熱を伝えるのがコツです。

熱が十分に冷めるまで、衿を曲げたり折ったりせず、平らな場所に置いておくことで、のりの樹脂がしっかり固まり、まるで衿芯を入れたかのような自然で美しい立ち上がりが実現します。これで衿が自立し、動いても衿元が詰まってきたりはだけたりしにくくなります。首回りがすっきり見え、上品で粋な着こなしができるようになります。暑い夏でも衿芯なしで涼しく、美しい姿勢を保てるこのテクニックは、浴衣を着る上で本当に重宝しますよ。また、掛け衿に隙間があり衿芯が差し込めるタイプの浴衣であれば、のりづけと衿芯の両方を併用することで、さらにビシッとした美しい襟元を完璧にキープすることができます。シワの寄らない最強の首元を作りたい方は、この併用テクニックも試してみてくださいね。

浴衣のりづけで美しさを保つ保管のコツ

お祭りや夏のイベントが終わると、浴衣を次のシーズンまで長期間保管することになりますよね。ここでは、のりづけした浴衣をしまう際の最も重要な保管のコツと、トラブルを防ぐためのお手入れ方法を説明します。のりが付いた状態の浴衣をそのまま長期間放置することは、カビや虫食いといった最悪のトラブルに直結します。大切なお気に入りの浴衣を長く愛用するために、以下のルールを必ず守ってくださいね。世代別の高級浴衣のお手入れや、長く着るためのアイテム選びについては(参考:50代60代の高級浴衣の選び方とおすすめブランド)も役立つ情報が満載ですので、ぜひ目を通してみてください。

まず、シーズン中に何度も着る間は毎回綺麗にのりづけをしてハリを楽しんで構いませんが、**その年に最後のお出かけが終わった後の洗濯では、のりづけを一切行わない**ようにしてください。それどころか、繊維に残っているのり成分を完全に洗い落とす必要があります。のりはデンプンや化学樹脂でできており、これが空気中の湿気を吸収し、カビの繁殖に必要な水分を抱え込んでしまうのです。さらに虫にとっても栄養たっぷりのエサになってしまいます。のり落としの洗濯では、ぬるま湯(35℃〜40℃程度)を使って、洗剤を入れずにまず予洗いをするか、標準コースで普段より念入りにすすぎを行いましょう。ぬるま湯を使うことで、繊維に定着したのり剤がふやけて溶け出し、綺麗に洗い流しやすくなります。洗剤残りもカビの原因になるため、しっかりと洗い流すことが極めて大切です。

シーズンオフの長期保管チェックリスト

  • 最後の洗濯ではぬるま湯を使用して、残っているのりを完全に洗い落とす
  • 洗濯後は風通しの良い日陰で2〜3日干し、繊維の奥の湿気まで完全に飛ばす
  • クリーニングから戻った際のビニール袋は湿気がこもるため必ず外す
  • 通気性が良く除湿効果のある紙製の「たとう紙」に包んで収納する
  • 保管場所には防湿剤と防虫剤を設置し、年に1〜2回は天気の良い日に虫干しを行う

万が一、のり落としを忘れて保管し、次のシーズンに出したときに黄色いシミ(黄ばみ)やカビが発生してしまっていた場合は、焦らずに応急処置を行いましょう。軽い黄ばみであれば、40℃〜50℃のやや熱めのお湯に、規定量の「酸素系漂白剤(粉末タイプが効果的)」を溶かし、浴衣を1〜2時間ほど浸け置き洗いすることで、繊維に固着したのりと共に黄ばみを浮かせて落とすことができます。ただし、色柄ものの浴衣は色落ちのリスクがあるため、事前に必ず目立たない場所で試してから行ってください。また、カビがひどい場合や白地に黒いカビ点が出ている場合は、無理に自宅で落とそうとせず、着物専門のクリーニング店に「しみ抜き」を依頼するのが賢明です。

洗濯終わりの乾燥も手を抜いてはいけません。天気の良い湿度の低い日を選び、日陰で2日〜3日ほど陰干しして、風を十分に当てて湿気をゼロに近づけます。生乾きの状態で収納すると、残った水分とわずかなのり成分によってカビがすぐに大繁殖してしまいます。収納する際は、プラスチック製の衣装ケースに直接入れるのではなく、湿気をコントロールしてくれる和紙で作られた「たとう紙」に包みましょう。クローゼットや引き出しのなるべく湿気がたまらない上段に保管し、防虫剤を添えておきます。また、年に数回(特に7〜8月の土用干し、1〜2月の寒干し)、晴天が続いた空気の乾燥した日の午前10時から午後2時くらいにかけて陰干しを行う「虫干し」をすると、浴衣の寿命が大幅に伸びますよ。

これらの丁寧なステップを踏んでお手入れを行えば、お気に入りの浴衣を来年も再来年も、新品のようなパリッとした美しい姿で楽しむことができますよ。愛着のある浴衣を自分の手で丁寧に育てる時間は、大人のきものライフをより一層豊かなものにしてくれるはずです。ぜひ今年の夏は、のりづけの魅力を体験してみてくださいね。

※なお、記載されているのり剤の使用方法や洗濯機の機能等については、各メーカーの公式サイトに記載されている最新の情報や取扱説明書をご確認の上、自己責任でご使用ください。特にアンティークの浴衣や特殊な草木染め、絹混素材などの高価な品物につきましては、縮みや色落ちのリスクが高いため、ご自身で判断せず、着物専門のクリーニング店にご相談されることを強くお勧めいたします。

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