失敗しない浴衣のサイズ選び!身丈と裄丈の測り方と簡単調整法

【PR】当ページのリンクには広告が含まれている場合があります。

失敗しない浴衣のサイズ選び!身丈と裄丈の測り方と簡単調整法

こんにちは。きもの風雅 -Kimono & Me-のたくゆきです。

初夏から夏本番にかけて、街中で浴衣姿の人を見かけると、なんだか心がワクワクしてきませんか?お祭りや花火大会、あるいは夏の夕涼みのお出かけに、自分もお気に入りの浴衣を着て出かけてみたいと思う方はたくさんいらっしゃるはず。しかし、いざ浴衣を選ぼう、買おうと思ったときに、多くの方が最初に突き当たる大きな壁があります。そう、それが「浴衣のサイズ選び」です。

洋服であれば「S・M・L」や「9号・11号」といった表記を頼りに、自分の普段のサイズに合わせて選べば大きく失敗することはありません。しかし、浴衣をはじめとする和服は、独特の寸法ルールや着付けによる調整幅があるため、洋服と同じ感覚で選んでしまうと「丈が長すぎて引きずってしまった」「袖が短すぎてつんつるてんでカッコ悪い」といったことになりかねません。せっかくの素敵な浴衣姿も、サイズが合っていないだけでだらしなく見えたり、歩きづらくて疲れてしまったりするのは本当にもったいないことですよね。

そこで今回は、浴衣のサイズ選びで絶対に失敗しないための基本知識から、正しい寸法の測り方、体型に合わせた選び方のコツ、そして万が一サイズが合わなかったときの簡単な調整方法や裏ワザまで、私の経験を交えながら徹底的に解説します!自分にぴったりの浴衣サイズを見つけることで、驚くほど美しく、そして涼しく快適に着こなすことができますよ。ぜひ最後まで読んで、この夏の浴衣ライフを最高の思い出にしてくださいね。

この記事でわかること:

  • レディース浴衣とメンズ浴衣におけるサイズ選びの根本的な違い
  • 失敗しない身丈・裄丈の正しい測り方とそれぞれの適正サイズ目安
  • 体型(ぽっちゃり・細身・子供)に合わせたサイズ選びの注目ポイント
  • お下がりや通販で買った浴衣のサイズが合わないときの簡単な調整テクニック

目次

自分に合う浴衣のサイズを知るための基礎知識

浴衣を美しく、そして粋に着こなすための第一歩は、まず「浴衣独特のサイズ概念」を理解することです。和服の世界には、洋服にはない独自の言葉や考え方があります。特に重要になるのが「身丈(みたけ)」と「裄丈(ゆきたけ)」という2つの寸法です。これらが自分の体に合っているかどうかが、着姿の美しさを9割左右すると言っても過言ではありません。ここでは、男女による着方の違いやそれぞれのサイズ目安、測り方などを詳しく紐解いていきましょう。

和室で涼しげに佇む、正しいサイズ感の浴衣を着た美しい女性のイラスト
※イメージ画像

身長を基準にするレディースの身丈目安

レディース浴衣のサイズを選ぶ際、最も基準となるのが「身丈(みたけ)」です。身丈とは、浴衣の肩のラインから裾までの総丈のことを指します。ここで洋服と大きく異なるのが、女性の浴衣は「おはしょり」を作って着用するという点です。

おはしょりとは、着付けの際にお腹のあたりで生地を折り返し、たくし上げる部分のこと。このおはしょりがあるおかげで、女性の浴衣は多少の長さのズレであれば、着付けの技術で十分にカバーすることができます。一般的に、レディース浴衣の身丈の理想的な目安は「自分の身長±5cm〜10cm」と言われています。つまり、身長が160cmの方であれば、身丈が155cm〜170cmの範囲の浴衣であれば綺麗に着こなすことが可能です。

ネット通販や量販店でよく見かける既製品の「フリーサイズ(Fサイズ)」は、身丈が163cm前後に設定されていることがほとんど。これは、おおむね身長155cm〜170cmくらいの方まで幅広く着られるように設計されているからなのです。身長が155cm以下と少し小柄な方の場合は、おはしょりを少し多めに(厚めに)取って調整します。逆に165cm以上と高身長の方の場合は、腰紐を締める位置を少し低めに設定し、おはしょりの幅をやや狭くすることで、裾の長さを十分に確保して綺麗に着こなせますよ。

ただし、あまりにも身長と身丈が離れすぎていると、着付けが非常に大変になります。例えば、身長150cmの方が身丈170cmの浴衣を着ようとすると、お腹周りが折り返した布地でモコモコと膨らんでしまい、太って見える原因になります。逆に身長170cmの方が身丈155cmの浴衣を着ると、おはしょりが全く作れなくなってしまいます。そのため、標準的なフリーサイズでは心配な方は、最近増えている「Sサイズ(スモール)」や「TLサイズ(トール)」といった、身長に合わせた専用サイズを選ぶのがおすすめです。

おはしょりを作らないメンズの身丈目安

次に、男性の浴衣選びについて解説します。メンズ浴衣のサイズ選びは、レディースに比べて実ははるかに難易度が高く、シビアな確認が必要です。なぜなら、男性の浴衣は女性のようにおはしょりを作らず、布地を折らずにそのままストンと着る「対丈(ついたけ)」という着方をするからです。

対丈で着るということは、着付けの段階で「丈の長さを調整することがほとんどできない」ということを意味します。つまり、選んだ浴衣の身丈がそのままダイレクトに着姿に反映されてしまうのです。そのため、メンズ浴衣の身丈選びは非常に重要です。男性の身丈の一般的な計算式は、以下のようになります。

【メンズ浴衣の身丈目安】
身丈 = 身長 - 26cm〜30cm前後

この計算式から弾き出された長さが、首の後ろの骨から足のくるぶしまでの長さにほぼ相当します。男性が浴衣を着た際、最も美しく「粋」に見える裾の位置は、「くるぶしがちょうど隠れるか、あるいは少しのぞく程度」の長さです。裾がこれより長すぎて地面に引きずってしまうと、だらしなく見えるだけでなく、歩くときに裾を踏んでしまって大変危険です。逆に短すぎてスネが見えるほどになってしまうと、まるでお風呂上がりの温泉浴衣のようになってしまい、幼く格好の悪い印象になってしまいます。

もしサイズ選びに迷った場合は、少し短め(くるぶしが完全に見えるくらい)を選ぶのが和装のスマートな着こなしのコツです。短めの丈は足元がすっきりとして見え、下駄を履いたときの歩きやすさも向上します。最近では男性も身長や体型が多様化しているため、M、L、LLといったサイズだけでなく、適応身長の表記を必ずしっかりとチェックするようにしましょう。メーカーごとのサイズ表を確認し、自分の身長から30cmを引いた数値に近い身丈のものを選ぶのが、失敗を防ぐ最も確実な方法です。

裄丈と袖丈の測り方と見栄えのポイント

身丈の次に重要なのが「裄丈(ゆきたけ)」です。裄丈とは、背中の中心(首の後ろの骨が出っ張っている部分)から肩を通り、腕に沿って手首のくるぶし(骨の出っ張り)までの長さのことを指します。簡単に言うと「手の長さ(袖の長さ)」を決める寸法です。

洋服の長袖シャツであれば、手首がしっかりと隠れる長さが一般的ですが、浴衣の場合は少し異なります。浴衣の袖は、手首の骨が少しのぞくくらいの長さが最も涼しげで、和装らしい美しい見栄えになるとされています。裄丈が長すぎて手の甲まで隠れてしまうと、まるで服に着られているような野暮ったい印象になってしまいますし、逆に短すぎると「サイズが合っていないお下がりを着ているのかな?」と思われてしまうかもしれません。

では、正しい裄丈の測り方をご紹介します。以下の手順に沿って、メジャーを使って測ってみてください。

【裄丈の正しい測り方】

  1. 背筋をまっすぐに伸ばして立ちます。
  2. 腕を斜め下45度くらいの角度に、自然に下ろします。
  3. 首の後ろの中心にある、一番出っ張っている骨(頸椎点)を起点にします。
  4. 起点から肩の先(肩先点)を通り、腕に沿って手首の外側のくるぶし(手首点)までの長さを測ります。

この測り方で計測した長さが、あなたの「基準の裄丈」になります。既製品の浴衣を選ぶ際は、この実寸から「プラスマイナス2cm程度」の範囲に収まるものを選ぶと、袖が短すぎず長すぎず、とても綺麗に着こなすことができます。ちなみに、一般的なレディースのフリーサイズでは裄丈は67cm〜68cm前後、メンズのLサイズでは70cm〜72cm前後に設定されていることが多いです。(出典:京都きもの友禅)自分の実寸を知っておくことで、ネット通販でも迷わず自信を持ってサイズを選ぶことができますね。

また、袖丈(そでたけ)についても少し触れておきましょう。袖丈とは、袖口から袖の底までの上下の長さのことです。大人の浴衣の場合、ほとんどの既製品で「49cm前後」に統一されています。これは着物の標準的な寸法に合わせたものであり、特に意識して選ぶ必要はありませんが、全体のバランスを保つための標準ルールとして知っておくと便利です。

既製品のサイズ表を見る際のチェック項目

最近は、インターネット通販を使って手軽に多くのデザインから浴衣を探せるようになりましたよね。店舗に足を運ばなくても、自宅にいながらお気に入りの一着を見つけられるのはとても便利ですが、試着ができないため「サイズ表」を正確に読み解く力が必要不可欠になります。

ネットショップの浴衣の製品ページに行くと、必ず以下のようなサイズスペック表が掲載されています。これらの用語が何を指しているのかを知り、チェックすべきポイントを整理しておきましょう。

表記項目 意味 チェックの重要度とポイント
適応身長 その浴衣を着るのに適した身長の目安 ★★★(第一の目安。ただし体型によって前後します)
身丈(みたけ) 浴衣の肩から裾までの長さ ★★★★★(レディースは身長±5〜10cm、メンズは身長-30cm)
裄丈(ゆきたけ) 背中の中心から袖口までの長さ ★★★★☆(手首の骨が少しのぞく程度になるよう実寸と比較)
袖丈(そでたけ) 袖の上下の長さ ★☆☆☆☆(ほぼ全ての既製品が49cm前後で固定されています)
前幅(まえはば) 前身頃の幅 ★★★☆☆(ヒップサイズが大きい方は要確認)
後幅(うしろはば) 後身頃の幅 ★★★☆☆(前幅と合わせて全体の身幅を判断します)

サイズ表を見るときに最も犯しやすい間違いは、「適応身長の範囲内だから大丈夫」と詳細を確認せずに購入してしまうことです。適応身長はあくまで「標準的な手の長さや標準的な体型」を想定して作られています。もし、あなたが「身長の割に腕が長め」「普段から洋服は袖丈が足りなくなりがち」といった特徴を持っている場合、適応身長だけで選ぶと袖が短くなってしまう可能性があります。そのため、必ず「裄丈」の実寸を自分で測り、その数値に近いものを選ぶ癖をつけましょう。

また、お財布に優しくおしゃれを楽しみたい方は、こちらの浴衣を通販で安く購入するコツをまとめた記事も合わせてご覧いただくと、賢いお買い物ができるのでとてもおすすめですよ。

ぽっちゃり体型や細身の方のサイズ選び

浴衣のサイズ選びにおいて、身長や手の長さと同じくらい考慮しなければならないのが「横幅」、すなわち体型との相性です。特にふくよかな(ぽっちゃり)体型の方や、逆に非常に華奢で細身の方は、サイズスペックの中の「身幅(前幅・後幅)」をしっかりと確認する必要があります。

浴衣は布を体に巻き付けて着る衣服です。そのため、ふくよかな体型の方が身幅の足りない浴衣を着ると、前を合わせたときに生地の重なり合い(合わせ)が浅くなってしまいます。合わせが浅いと、少し動いたり歩いたりしただけで、上前(うわまえ)がはだけて足や膝が丸見えになってしまい、非常にみっともない印象になります。これを防ぐためには、ヒップサイズを基準にして選ぶのが鉄則です。

【ヒップサイズと身幅の関係】
浴衣のヒップまわりの適正寸法は、おおむね「(前幅 + 後幅 + 後幅 + 15cm)」程度で計算できます。例えば、前幅25cm、後幅30cmの一般的なフリーサイズの場合、適正なヒップサイズの目安は90cm〜95cm程度までとなります。ヒップが100cm以上ある方の場合は、フリーサイズでは身幅が足りなくなるため、幅広に仕立てられた「ゆったりサイズ」や「LLサイズ」などを選ぶようにしましょう。

逆に、非常に細身の華奢な方の場合は、既製品のフリーサイズを着ると生地が余りすぎてしまいます。余った生地が脇やお腹周りにモタついてしまい、太って見えたり、シワが寄って着崩れしやすくなったりします。この場合は、着付けの際に「体型の補正」を行うことで綺麗に解決できます。洋服は体の凹凸を強調するデザインが多いですが、和服は「ドラム缶のような寸胴体型」に近づけるほど、シワがなく美しく見えます。細身の方は、ウエストや腰のくびれ部分に補正用のフェイスタオルや脱脂綿を巻き、体型をフラットにしてから浴衣を着ることで、生地の余りを抑えてすっきりと着こなすことができますよ。

子供用浴衣のサイズ選びと成長への配慮

お子様に浴衣を着せてあげるのは、夏の大きな楽しみの一つですよね。子供用の浴衣を選ぶ際も、大人とは少し違った視点が必要になります。最も異なるのは、子供の浴衣には「肩上げ(かたあげ)」と「腰上げ(こしあげ)」という、成長を見越したサイズ調整機能があらかじめ備わっていることが多い点です。

子供はあっという間に身長が伸びて大きくなります。そのため、日本の伝統的な子供服は、実寸よりも少し大きめのサイズを買い、あらかじめ生地を縫い上げて体に合わせるようになっていました。これが「上げ」です。現在市販されている子供用の浴衣も、多くの製品で最初からこの肩上げ・腰上げが施された状態で販売されています。

子供用のサイズを選ぶ際の目安は、基本的に「現在の身長」を基準にして構いませんが、もし翌年も着せたいと考えるのであれば、「身長+10cm〜15cm程度」の大きめサイズを選ぶのが賢い方法です。例えば、現在の身長が110cmのお子様であれば、120サイズや125サイズの浴衣を選びます。そのままでは大きすぎて着られませんが、肩上げと腰上げの縫い幅を少し大きく調整して着せてあげれば、今年はぴったりサイズで着用でき、来年は縫い糸を少しほどいて「上げ」を浅くすることで、買い替えることなくジャストサイズで着用させることができます。

また、動きやすさへの配慮も大切です。子供は大人と違って、歩幅を小さく歩くことができませんし、元気に走り回ったりしゃがんだりします。そのため、身丈はくるぶしよりも少し高め、ふくらはぎの中間から足首が出るくらいの「短め」に仕上げておくと、裾を踏んで転ぶ心配がなく、踏まれて浴衣が破れるといったトラブルも防げて安心です。


浴衣のサイズが合わないときの対処法と調整術

「友人から素敵な浴衣をお下がりでもらったけれど、着てみたら自分には長すぎた」「通販で気に入った柄の浴衣を買ったら、思ったより小さかった」など、手元にある浴衣のサイズが自分の体に合わないということはよくあります。しかし、諦める必要は全くありません!浴衣は、着付けのちょっとした工夫や、簡単な手縫いによるサイズ調整が可能な非常にフレキシブルな衣類です。ここでは、サイズが合わない浴衣を美しく快適に着こなすための調整テクニックを詳しく伝授します。

浴衣の着付け中に、鏡の前でおはしょりの長さを手で整えている様子のイラスト
※イメージ画像

身丈が長すぎる場合の腰紐での調整方法

レディース浴衣で、身丈が自分の身長に対して長すぎる(例えば身長150cmなのに身丈165cmの浴衣を着るなど)場合の調整方法です。これは最もよくあるケースですが、着付けの基本を少し応用するだけで、ハサミを入れたり縫い直したりすることなく、簡単に解決できます。

ポイントは「腰紐を結ぶ位置」「余った生地の処理」にあります。通常、腰紐はウエスト(おへその少し上あたり)で結びますが、浴衣が長すぎる場合は、通常よりも高い位置、すなわち「アンダーバスト(みぞおち)のすぐ下」あたりで腰紐を結ぶようにします。これにより、裾が持ち上がり、地面から浮くため、引きずるのを防ぐことができます。

しかし、腰紐の位置を高くすると、今度は「おはしょり」が非常に長くなってしまいます。おはしょりの幅は、人差し指の長さ程度(約7〜8cm)が最も美しいとされていますが、これがダラリと長く伸びて帯の下から大きくはみ出してしまうと、スマートではありません。そこで、余ったおはしょりの生地を内側にきれいに折り畳み、すっきりとした長さにする「二重おはしょり」のテクニックを使いましょう。手順は以下の通りです。

【長い身丈を調整する二重おはしょりの手順】

  1. 通常よりも高めの位置で1本目の腰紐を締め、裾の長さを合わせます。
  2. 胸元を整え、おはしょりになる部分の生地を下に下ろします。
  3. おはしょりの長さが余って長い場合、余分な生地を内側(お腹側)にすくい上げるように折り畳みます。
  4. 人差し指の幅(約7〜8cm)になるように調整し、その状態をキープしたまま、おはしょりのすぐ上の位置で2本目の腰紐(または伊達締め)を締めて固定します。

この調整を行うと、お腹周りに重なる生地が増えるため少しボリュームが出ますが、和装においては前述の通り「ずんどう体型」の方が美しく見えるため、お腹周りがふっくらするのはむしろ着姿を整える補正効果になります。帯を締めれば二重に折り畳んだ部分は完全に隠れて見えなくなりますので、ぜひ試してみてくださいね。

短い身丈をおはしょりなしで着こなす方法

先ほどとは逆に、浴衣の身丈が短すぎて「おはしょりが全く作れない」、あるいは「無理に作ると1〜2cmの極端に短いおはしょり(ちびおはしょり)になってしまう」という場合の解決策です。お下がりの浴衣などでよく見られる悩みですが、こちらもモダンな工夫で素敵に着こなすことができます。

最も簡単な方法は、女性であってもおはしょりを作らず、裾を真っ直ぐ下ろして着る「対丈(ついたけ)」で着こなすスタイルです。男性の浴衣と同じ着方ですが、実は最近の和装のトレンドでは、女性の対丈スタイルも「スタイリッシュで大人っぽい」として人気を集めています。

対丈で着る際の着こなしのコツは、アンティーク調のコーディネートや、洋服のアイテムを組み合わせる「和洋折衷(わようせっちゅう)スタイル」に仕上げることです。例えば、浴衣の下にフリルのついたレースのインナー(スタンドカラーのブラウスなど)を重ね着し、首元や袖口からレースをのぞかせます。そして足元は下駄ではなく、黒い編み上げのブーツや、綺麗めの革靴、あるいは厚底のスニーカーなどを合わせます。ベルトを帯の代わりに使ったり、帯の上に飾りベルトを重ねたりするのも非常におしゃれです。

このようにコーディネート全体をカジュアル・モダンに寄せることで、おはしょりがないことが「サイズ不足」ではなく「あえて狙ったファッションコーディネート」に見えるようになります。浴衣の丈が短くて諦めていた方も、ぜひクローゼットにある洋服と組み合わせて、あなただけのモダンなスタイルを楽しんでみてください。

子供の浴衣を長く着るための肩上げと腰上げ

子供用の浴衣を長く愛用するために、自分で行う「肩上げ(かたあげ)」と「腰上げ(こしあげ)」の具体的なやり方を解説します。ミシンを使わず、手縫いで大まかに縫うだけなので、裁縫が少し苦手な方でも30分程度あれば簡単にできますよ。いざという時のために覚えておくと非常に重宝します。(出典:一般社団法人日本和裁士会

子供用浴衣の背中側から、肩の部分をつまんで手縫いで仮縫いしている手元の写真
※イメージ画像

まず前提として、肩上げは「手の長さ(裄丈)」を調整し、腰上げは「全体の長さ(身丈)」を調整するためのものです。調整する長さを決めるために、お子様に一度浴衣を着せて、以下の寸法を測りましょう。

  • 腰上げの計算: 浴衣の実際の身丈から、お子様の首の骨から足首までの長さを引き、その差分の「半分」の幅をつまんで縫います。(例:差分が10cmなら、5cm幅で生地をつまみます)
  • 肩上げの計算: 浴衣の実際の裄丈から、お子様の実寸の裄丈を引き、その差分の「半分」の幅をつまんで縫います。(例:差分が6cmなら、3cm幅で生地をつまみます)

長さを決めたら、実際の縫い方の手順は以下の通りです。

【腰上げの具体的な縫い方】

  1. 浴衣を平らな場所に広げ、腰のあたり(帯の下に隠れる位置)で、計算した幅の分だけ生地を上に折り畳んでピンで固定します。
  2. 折り畳んだ生地のキワ(折り目の少し下)から約1cm程度の場所を、並縫い(ざくざくとした手縫い)で1周ぐるりと縫っていきます。
  3. このとき、前側が少し上がる(上前が少し高くなる)ように斜めに縫うと、子供が歩くときに裾を踏みにくくなり、見た目も可愛らしく仕上がります。

【肩上げの具体的な縫い方】

  1. 肩山(肩の一番高いライン)を中心に、背中側と前側に均等になるよう、計算した幅の分だけ生地を山折りにしてつまみます。
  2. つまんだ根元の部分を、並縫いで肩先から首元に向かって縫い留めていきます。
  3. このとき、袖側に倒すようにして縫うのがポイントです。

手縫いをする際は、後で子供が成長したときに簡単に糸をほどいてサイズを伸ばせるよう、きつく細かく縫いすぎず、少し粗めの並縫いにするのが最大のコツです。糸は目立たない同系色のものを使用してくださいね。

簡単に着られるセパレート浴衣という選択肢

もし、自分で行うサイズ調整や、着付けによる複雑な調整に自信がない、あるいは忙しくて時間がないという場合は、最近大人気の「セパレート浴衣(上下二部式浴衣)」を強くおすすめします。これは、浴衣が「上着」と「巻きスカート(またはキュロット)」の2つに完全に分かれている形状のものです。

セパレート浴衣の最大のメリットは、洋服と同じくらい着付けが簡単で、誰でも3分程度で着られるという点ですが、実は「サイズ調整のしやすさ」においても非常に優れています。下半身に着る巻きスカートは、ウエスト部分がゴムや紐になっており、着用する位置(ウエストで穿くか、腰まで下げるか、あるいはアンダーバストまで持ち上げるか)を変えるだけで、身丈の長さを自分の身長に合わせてミリ単位で自由に調整することができます。

また、動いているうちにおはしょりが崩れてきたり、裾がはだけてきたりすることが構造上ありません。もし着崩れそうになっても、洋服のスカートを直すのと同じ感覚で簡単に直すことができます。最近では、一見するとセパレートとは思えないほど、本格的で美しいデザインのものが多く販売されています。初心者の方や、体型の変化が気になる方、動きやすさを最重視したいお子様やママ・パパにも、非常におすすめの選択肢ですよ。

ぴったりの浴衣サイズで美しく着こなすコツ

今回は、浴衣のサイズ選びの基本から、合わないときの調整術まで幅広く解説してきました。最後に、自分にぴったりの「浴衣サイズ」を手に入れたら、さらにそれを美しく見せるための「着こなしのコツ」をおさらいしておきましょう。

夏の夕暮れ、涼しげな風が吹く中で、完璧なサイズ感の浴衣を着て美しく歩く女性の後ろ姿
※イメージ画像

サイズが合っていることは大前提ですが、和装の美しさは「姿勢」と「歩き方」によって完成します。浴衣を着たときは、猫背にならないよう、すっと背筋を伸ばし、顎を少し引きましょう。そして歩くときは、洋服のときのような大股ではなく、「歩幅を小さくし、内股気味に足を運ぶ」のがポイントです。これにより、裾がはだけにくくなり、歩く姿も非常に上品に見えますよ。また、階段を上り下りする際は、右手で浴衣の上前(うわまえ)を軽く少し持ち上げるようにすると、裾を踏まずにスマートに歩けます。

浴衣を着て出かける準備が整ったら、次は出かける時期やTPOも気になりますよね。浴衣を着るのにふさわしい時期やマナーについては、こちらの浴衣をいつから着るかを優しく解説した記事で詳しく紹介していますので、ぜひチェックしてみてくださいね。また、浴衣に合わせる帯の合わせ方や結び方に悩んでいる方は、こちらの浴衣の帯の種類についてのガイドもとても参考になりますよ。

なお、本記事でご紹介した寸法や調整方法は一般的な和装の基準に基づくものですが、浴衣の素材(綿、麻、ポリエステルなど)や仕立てメーカーの規格によって、伸縮性や実際の着用感に多少の差異が生じることがあります。そのため、購入される際は必ずメーカー公式のサイズチャートや正確な情報をご確認ください。また、大切なお下がり浴衣の本格的な仕立て直しや身幅の調整などについては、生地を傷めないためにも、最終的な判断は専門の呉服店や和裁士などの専門家にご相談されることをおすすめいたします。

自分にぴったりのサイズ感の浴衣を身にまとえば、いつもの夏のお出かけが何倍も特別で素敵なものになるはずです。ぜひ自信を持って、美しい浴衣姿でたくさんの思い出を作ってくださいね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次